1999
   
史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 1999~冬の夢~
   
 
TOUR DATE
11.27 福岡ドーム
11.28 福岡ドーム
12.04 北海道・月寒グリーンドーム
12.05 北海道・月寒グリーンドーム
12.11 ナゴヤドーム
12.12 ナゴヤドーム
12.18 大阪ドーム
12.19 大阪ドーム
12.26 東京ドーム
12.27 東京ドーム
01. 朝がまた来る
02. [メドレー]笑顔の行方~太陽が見てる~WHEREVER YOU ARE~あなたに会いたくて~ROMANCE~なんて恋したんだろ
03. [メドレー]琥珀の月~いろんな気持ち
04. [メドレー]SWEET SWEET SWEET~涙とたたかってる~しあわせなからだ
05. LAT43°N~forty-three degrees north latitude~
06. 東京ATLAS
07. [メドレー]月光~銀河への船~おやすみのうた~三日月
08. you go girl!
09. 晴れたらいいね
10. FUNKA-MONSTER
11. [メドレー]よろこびのうた~go on, baby!~さよならを待ってる~みつばち
12. 決戦は金曜日
13. うれしい!たのしい!大好き!
14. 雪のクリスマス
EC1. 眼鏡越しの空
EC2. SNOW DANCE
EC3. LOVE LOVE LOVE
「うわぁ~!」「でかいよ~!」
ドームの中に足を踏み入れた途端、多くの人が口にしていた感想がこれ。巨大なドームのセンターにそびえるその名も“ドリームソーサー”。丸いステージの三方から伸びたアーチのてっぺんでドリくまが回転し、そのステージをさらに大きな円を描いて取り囲む外周路、そして、ステージと外周路もまた3本の通路でつながれている。外野スタンドには、ドリくまバルーンがふわふわと浮かんでいる。まさに、心踊る“音楽の移動遊園地”。開場は開演2時間前。会場には、すでに巷で噂になっていた「ダンスダンスレボリューション」のDREAMS COME TRUEヴァージョン「Dancing stage featuring DREAMS COME TRUE」が初登場、多くの人がDREAMS COME TRUEソングに合わせて、ステップを踏み、楽しんでいた。
また、大阪では~春の夢~~夏の夢~の衣装やパネルが展示されたり、東京では東京ドームシティが DREAMS COME TRUE WONDERLAND一色に!
衣装やパネルの展示を始め、来年オープンのホテルにハートマークとDCT1999の文字が浮かび上がり、ロマンティックな雰囲気を醸し出していた。
会場内では、DREAMS COME TRUEのアルバムからダイジェストで続々と曲が流れ、せまりくる開演へ向けて、気持ちを盛り上げていく。さらに、開演前には、会場のあちこちに設置されたスクリーンにドリくまが登場! 1塁側・3塁側に分かれての拍手合戦や~夏の夢~の特別映像上映をかけてのスロットゲームなどを客席と繰り広げていく。このドリくまのキュートぶりに会場の空気はみるみるうちになごみ、さらに熱気を帯びてくる。
そして「DREAMS COME TRUE WONDERLAND 1999~冬の夢~、始まるよ~!」のドリくまの声を合図に、場内の照明が落ち、ワンダーランドといえばこの曲「A theme of the WONDERLAND」が流れ出す。スクリーンには~春の夢~~夏の夢~のダイジェスト映像が映し出され、様々な色のライトが交錯する中、赤・青・緑の3艘の飛行船が旋回。
そして、スクリーンの力強い“冬”の文字とともに、ステージのセンターがせりあがり、DREAMS COME TRUEがその姿を見せる。白いロングコートに身を包んだ3人の姿が露になるにつれ、場内の歓声は一段と大きくなっていく。ステージ上に3人の全身が現れ、「A theme of the WONDERLAND」が終わろうとするその時、ステージをぐるっと取り囲むようにミュージシャン・パフォーマーが一気に迫り出す。
と同時にば~んという音とともに花火が打ち上がり、「DREAMS COME TRUE WONDERLAND 1999、冬~!!!」という吉田美和の声が開幕を告げる。場内が一気に明るくなり、ステージには、DREAMS COME TRUEを始め、ミュージシャン、パフォーマー全員が白いコートをまとった姿が浮かび上がり、「今日も逢えてうれし~い!」とステージをぐるっと1周する吉田美和の笑顔に会場中も笑顔に。そして、流れてきた「朝がまた来る」のイントロにさらなる歓声が上がる。パフォーマーと一緒に踊りながら、アリーナからスタンドまで1人1人の顔をみつめるように、センターステージをぐるぐると――それもできるだけ客席に近付くかのように、ステージの端の方を回りながら歌う吉田美和。そして、一気に歌い終えると、会場中を見渡しながら、さらに全速力でステージを1周。
「ドリカムワンダーランドへようこそ!」で始まったMCでは、喜びが言葉になって湧き出てくるかのごとく、いつになく饒舌な吉田美和。「ドームでかいじゃん? だから、遠くの人にもきっちり見てもらおうと外側にあんなのを用意してみた。あとで近くに行くからねぇ。」と外周路を差すと大歓声が起こる。そして、「今日は私と勝負だから。どっちが先に歌い疲れるか、どっちが先に踊り疲れるか、あるいはどっちがより多く叫ぶか、どっちがよりミュージシャンの“音”に酔いしれるか。それから、これはあんまり言いたくないんだけど、どっちが先に泣くか(笑)。」と挑戦(!?)を掲げ、「幸せになって帰ってねぇ~!!!」とステージを1周する。白いコートを脱ぎ捨てると、鮮やかな真っ赤とブルーの衣装で「笑顔の行方」「太陽が見てる」「WHEREVER YOU ARE」「あなたに会いたくて」「ROMANCE」「なんて恋したんだろ」と新旧取り混ぜたお馴染みの曲をメドレーで披露。
「笑顔の行方」からすでに会場中が大合唱。一瞬たりとも目が離せないスピード感でそれぞれの楽曲が持つ世界を表現していく。たとえば「WHEREVER YOU ARE」では、ROBIN CLARK、浦島りんとともに、パワフルなヴォーカルワークで聴かせ、「あなたに会いたくて」ではパフォーマーと激しいダンスを繰り広げる。女性パフォーマー2人とまるで曲線を描くように柔らかくセクシーなダンスを「ROMANCE」で披露した次の瞬間、「なんて恋したんだろ」ではパフォーマーが吉田美和の頭の上を軽々と飛び越えたりといろいろな顔を覗かせる。続く「琥珀の月」では、オレンジのコートを着て登場。ローラーブレードを履いて、すいすいとステージを滑りながら歌い、会場を驚かせたと思ったら、さらにそのまま宙にゆっくりと上がり、ドリームソーサーを1周しながら、間奏ではオカリナを生演奏。しかも、終盤には空中でぐるぐると前転を繰り返す。
 
その意表をつく出来事の連続に会場は盛り上がりっぱなしで、再び、地上に降り立った吉田美和へ惜しみない拍手が届けられる。そして、緩やかなそのメロディーに合わせて、ステージ上で左右に手を振る中村正人に、客席も左右に手を振り始め、次第にそれはドーム中に広がり、その波の上を泳ぐように始まった「いろんな気持ち」。約束通り、外周路に飛び出した吉田美和は、ローラーブレードで駆け抜けながら歌い、西川隆宏までがショルダー・キーボードを奏でながら、ローラーブレードで外周路を周回。東京ボンバーズがローラーブレードの巧みなテクニックを披露する中、それにも負けないくらいのスピードで吉田美和が走り抜ける。まさに「世界初ローラーブレード・シンガー、吉田美和!」という中村正人の紹介に偽りはない滑りっぷりに歌いっぷり。続く「世界初ローラーブレード・キーボーディスト、西川隆宏!
そして、ただのベース、中村正人でした。」の紹介で笑いに包まれた場内に、力強い大谷幸のピアノの音が響き渡る。その卓越したテクニックに寄り添うように絡むDAVID T.WALKERのギター。それは時にハードに時に優しく響き、ドームという巨大空間で体感することの贅沢を味わわせてくれる。
セッションの余韻が残るステージセンターに、スカートにパッチワークがほどこされた白いドレスで吉田美和が登場。ミラーボールの光に照らされ、まるでドーム全体が宇宙になったかのような中、「SWEET SWEET SWEET」「涙とたたかってる」「しあわせなからだ」のバラードメドレー。SWEET SWEET SWEET」では、吉田美和と中村正人が絶妙なヴォーカルワークで聴かせ、「涙とたたかってる」を回転するステージに身を委ねるようにたたずみながら、しっとりと歌い上げる。
続く「しあわせなからだ」では男女のパフォーマーがセクシーに踊る中、艶やかで官能的ともいえるヴォーカルを聴かせ、その声は5万人が思わず息を飲み、静まり返るほどの迫力を秘めていた。しかし、その静寂も長くは続かないパフォーマーの輪の中から再び姿を現した吉田美和は赤・オレンジ・紫のフリルで彩られたワンピースにチェンジ。聴こえてきた「LAT43°N~forty-three degrees north latitude~」のイントロに大きな歓声が上がる。ライヴならではのアレンジが施されたサウンドは、レゲエやスカといったラテン系のリズムが心地よく響き、そのリズムに身を委ねるように歌う吉田美和は、間奏ではパフォーマーとともに激しいダンスを繰り広げる。とにかく、1曲1曲にこれでもかというほどの見せ場が用意されていて、そのめくるめく楽しさにドーム中が引き込まれていく。
エンジン音とともに「ついに作ったよ~!」と各地で披露した「東京ATLAS」“ご当地編”では、歌の中に地元の地名が飛び出す度に、大喝采が沸き起こる。しかも、終盤では真っ赤なオープンカーに乗って、外周路を走り抜ける吉田美和に会場中が飛び跳ねんばかりの盛り上がり!
そして、ここからは再びバラードのメドレーが続く。幻想的な雰囲気の中、ピアノにのせて歌った「月光」、「銀河への船」ではステージを取り囲むように星が光り、パフォーマーが宙に舞い、異次元空間を作り出す。「おやすみのうた」では優しい気持ちで包みこみ、「三日月」で吉田美和から放たれたその声は、ドームの天井をも突き抜けていきそうなほど、たおやかで強い。
何かに飲み込まれたかのように、静まり返った会場は、ステージをすっぽりと包み込んだカーテンに三日月が映し出されると、ため息ともつかぬ声を漏らす。そして、スクリーンには「DCT NEWS NETWORK」が映し出され、~夏の夢~に続いてアンドレ中村とニハエルマージョが登場。“お豆がふえちゃいます。”という謎のメッセージを解明する映像が続き、ついには、そのメッセージの張本人“FUNK THE PEANUTS R”がステージに登場。“FUN・Pといえばスパンコール”のゴージャスで派手な出で立ちで、リリースされたばかりの「you go girl!」を披露する。
FUN・P1号RIN、2号MIWAにROBIN CLARKがゲストで参加したFUN・P Rは、衣装のみならず、そのヴォーカルもパフォーマンスも華やかに、“大人”なかっこよさを見せつけておきながら、歌うだけ歌ったら、嵐のように去っていくその姿は、95年・96年とDREAMS COME TRUEのステージを占拠した時と何ら変わりないところもまたFUN・Pらしい愛嬌に満ちている。そして、西川隆宏がTHE DYNAMITES UKを紹介。西川隆宏の指揮のもと聞こえてきたのは「晴れたらいいね」。「5万人で歌いましょう!」という中村正人のかけ声に会場中が大合唱。会場を回りながら、中村正人が「あっ、そこ歌ってない!」とチェックをいれる度に笑いが巻き起こり、それに負けじと一際歌声が高くなっていく。
また、中村正人と西川隆宏のコンビネーションのよさはトークでも発揮され、空気が一気になごんでいく。
続く「FUNKA-MONSTER」では、中村正人・西川隆宏とミュージシャンが緊密で、けれども開放的なセッションを繰り広げ、中盤の村上“ポンタ”秀一のドラムソロでは、速く緩やかに、強く優しく、自由自在に飛び跳ねるその音に、場内の拍手や歓声が鳴り止まない。そして、ステージ周囲にたいまつがともり、センターから迫り出した木箱とともに、吉田美和が再び登場すると、雰囲気は一転。吉田美和、中村正人、西川隆宏にパフォーマーまでもが民俗衣装を身にまとっての「よろこびのうた」に、会場は一気に沸き上がる。しかも、曲の途中ではステージから3人が忽然と姿を消すというイリュージョンも盛り込まれていた。
3人が入った木箱は、そのままぐんぐん釣り上げられ、爆発。その拍子にぶらりんになって蓋が開いた箱からは、必死に落ちないようにしがみつく中村正人の足がのぞく。
そして、再度爆発して壊れた箱の中には、誰もいない。そこにあるはずの姿を求めて静まり返った客席は、三方に伸びた花道の櫓の中から登場した3人の姿を見つけた瞬間にものすごい歓声に包まれる。いつの間にか民俗衣装を脱ぎ捨てた吉田美和はピンクのスパンコールがちりばめられたミニにおそろいのカウボーイハット。ここからは激しいダンスナンバーが続く。「go on, baby!」では、全員で「ドリドリダンスレボリューション」! その難易度高めのダンスに、悪戦苦闘の客席も最後の3回ジャンプはタイミングばっちりで、ドーム中が揺れ、吉田美和はそんな姿を見ながらうれしそう。
「さよならを待ってる」ではカウボーイハットを投げ捨て、ステージと外周路をつなぐ通路を走り抜けながら歌い、ニック・ペンテロウが見事なSaxソロで盛り上げる。「みつばち」では、パフォーマーがライトを手に、みつばちの軌道を描くように、会場を照らし、吉田美和は妖艶に激しく歌い踊る。
続けざまのダンスナンバーに完全にヒートアップした場内は、「決戦は金曜日」でさらなる盛り上がりを見せ、吉田美和とともに歌う声がドーム中に響き渡る。それまでにも何度となく激しいダンスを見せてきた吉田美和は、ついにはマイクを置き、パフォーマーとともに全身で踊り、中村正人・西川隆宏もともにステップを踏む。さらに、ROBIN CLARK・浦島りんとのヴォーカルワークはライヴならではの迫力。
そして、「うれしい!たのしい!大好き!」では、飛行船が飛び、西川隆宏やROBIN CLARK・浦島りんにパフォーマーも外周路へと飛び出し、東京ボンバーズがローラーブレードで駆け抜ける。ドーム中がこれ以上はないってくらいの笑顔で手を振り、「大好き!」と叫ぶ中、吉田美和はたくさんのKissを投げながら、1人1人の顔を見つめるように外周路をぐるっと歩きながら、歌い、どこにそんなパワーが残っているのかというほどのスピードでステージまで走り抜け、幸せを全身で表現する。最後に用意されていたのは「雪のクリスマス」。白いコートをまとった吉田美和はまるで妖精のような美しさ。そして、すべての想いをかみしめるように、大切に大切に歌う吉田美和の上に、雪が舞い降りる……。
アンコールを待つ間にどこからともなく沸き上がるWAVE。次第にその波は大きくなり、地響きのような轟音とともに、ドーム中を駆け巡る。メンバーが登場すると、鳴り止まない拍手はやがて手拍子に変わり、それを見つめる吉田美和はうれしさで言葉をなくしていた。
「ドームってスゴイでかいけど、みんなの声がちゃんと届いてる、ここに。」と胸に手を当て、「1900年代最後のライヴも幸せにしてくれてありがとう。」と深々とおじぎを繰り返す。アンコールに選ばれたのは、「眼鏡越しの空」。しかも、メンバー・ミュージシャン全員でアカペラで披露。
そして、「こうしてみんなに逢って、みんなの顔見てると、ドリやってて本当によかったって思う。」「ドリのライヴを見てくれたり、音楽を聴いてくれる人へのあっしの気持ち。1人残らずに捧げるからね。」と新曲の「SNOW DANCE」を初披露。中村正人はベース、西川隆宏はギターを奏でながら、外周路を1周し、ステージではオレンジのニットドレスを脱ぎ捨てた吉田美和が、白いスカートをなびかせながら歌い、最新のDREAMS COME TRUEを見せる。そして、メンバー1人1人を紹介し、最後は「LOVE LOVE LOVE」をスチールドラムで演奏。明るく照らされた場内を見つめながら、ゆっくりと外周路を歩き、客席にマイクを向ける。幸せを全身で受けとめながら、愛しくて大切なすべてを抱きしめるように、何度も何度も“LOVE LOVE LOVE 愛を叫ぼう 愛を呼ぼう”を繰り返す。そんな吉田美和の姿にドーム中が幸せに包まれる。
そして、DREAMS COME TRUEを先頭にミュージシャン・パフォーマー・東京ボンバーズで場内を1周。「1900年代もありがとう! これから来る2000年代も一緒に歌うよ! そして、今年も一緒に花火見るよ!」の吉田美和の言葉で打ち上がった花火は、~冬の夢~の終わりを告げるとともに、季節も時間も越えた新たな始まりを予感させた。その答えは、それぞれの胸の中に潜んでいるはず(終)