DCT-MAGAZINES
ここだけでしか読めないインタビューや特集をお届けするDCTgarden.comオリジナルMAGAZINE。
シングルやアルバムの情報満載の「disc-us[ディスカス]」などをラインナップ。

disc-us [ディスカス]
vol.11 2006.02発売
THE LOVE ROCKS特集


disc-us vol.10

THE LOVE ROCKS
初回限定盤:
serial code:UPCH-9220
date of sale:2006.02.22
★「THE LOVE ROCKS SPECIAL MAKING」& MUSIC VIDEO「何度でも」「JET!!!」「SUNSHINE」を収録したDVD付。
  通常盤:
serial code:UPCH-1473
date of sale:2006.02.22
01. 愛がROCKするテーマ
02. PROUD OF YOU
03. また「つらい」が1UP
04. めまい
(テレビ朝日ドラマスペシャル「愛と死をみつめて」テーマ曲)
05. JET!!! 〜album version〜
(ロッテガーナミルクチョコレ−トCMソング)
06. 哀愁のGIジョー
07. SUNSHINE 〜album version〜
(「めざましテレビ」テーマソング)
08. ていうか
09. WIFEHOOD ステ奥伝説 PART1
〜主婦の精 妻の精〜
10. ウソにきまってる
11. 空を読む 〜album version〜
12. 何度でも 〜album version〜
(フジテレビ系ドラマ「救命病棟24時」主題歌)
13. SPOON ME, BABY ME

試聴はこちら

p2 p1

 その背景には、こういう思いもあった。
 「いま周囲を見まわしたとき、例えば、ニューヨークとかアメリカの大都市でスパニッシュ系のレゲトンが大爆発していたり、ブラック系の人たちばかりでなく、白人の人たちでもラップが巧かったり、世界的にも、もちろん日本でも以前では考えられないような変化が起きている。そういった中で、私たちも時代とともに生きて、いまここにきたのかもしれない。そうやっていろんなものをみたり、きいたり、いろんな変化を肌で感じたりしながら、いまドリがやりたいものを形にしたかった。しかも、こうやってここで形にすることができた。それも、小気味がいいくらいにね。それが嬉しい」(吉田)。
 もう少し具体的に言えば、「ニューヨークの街中で車が止まるたびに、まわりの車からレゲトンが流れていたの。それもあったんだけど、とにかく、リズムが切れてるの。演奏は凄くうまくて、トラックのひとつひとつが素晴らしい、感動するくらいにグルーブがあるの」ということで、吉田がまずレゲトンに魅せられ、中村にそれが伝わるということもあった。それは彼らなりの手法で、「SUNSHINE」で実を結ぶ。
 そうやって、ニューヨークの街角で時代の波を感じたり、その中に身を置いたり、視界を広げたり、あるいは、東京のクラブ、ダンスフロアの若いカルチャーとの接点を通じて、吉田、中村は刺激を受けていった。いまと言う時代を実感せずにはおれなくなった。
 中村曰く、「例えば、ブラック・アイド・ピーズにも驚きましたね。ミュージシャンとしてのやる気を呼び覚まされたというかね。『モンキー・ビジネス』を聴いたとき、究極の融合というか、クオリティの高いポップ・ミュージックというか、全てのジャンルが入っているというか、しかも、いまの時代の出し方、いわゆる多くの個性が集まってひとつになっている。アレンジなんかもしっかりしているし、DJやダンサーやらが絡んでね、凄い衝撃だった」。
 吉田美和がレコーディングでは初めてピアノに挑戦したのもあれば、吉田曰く「ドリに昔から脈々とあって、だけど最近しばらくはなかったくらいのストレートに弾けた恋の歌」(「JET!!!」)、「以前はバラード・タイプを歌うのに抵抗があって、でもそれが、前作の『はじまりの la』でもうやってもいいんだと思って。正にそういう思いがあったからこそ、こういうクラシックな、ポップスにおいてのバラードをやってみたかった、というか、挑戦してみたかった」(「めまい」)もある。
 「ほんのささやかな出来事を描いていて、その映像を浮かべているとボサノバが生まれた状態と重なって、それもフィルム・ボサノバというか、ブラスも入れて、切なさをちょっとゴージャスに映画のように仕上げてみたいと思った」(中村「哀愁のGIジョー」)、「私たちにもとても大切な曲で、今回のアルバムでどうしても大切な芯のひとつでもあったから、しっかりアルバムを支えてもらおうというか、そんな意味もあってこの2曲は切り離せなかった」(吉田「空を読む」と「何度でも」)、そして、「次はなにをやるんだろうとか、次は何が聞こえるんだろうとか、自分たちが聴いてもそう思えるような終わりにしたかった。バラードで終わるんじゃなくて、走ったまま終わりにしたかった」(吉田「SPOON ME,BABY ME」)まで、息をもつかせぬ感じでアルバムは終わる。そして中村正人は、最後にこうつぶやいたのである。それも、印象深く。「一皮むけたんじゃないですかね、ドリカムが、人間的にも、音楽的にも」と。
文:天辰保文

back