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――今年は、どういう夏を過ごされました?
吉田:この夏は相変わらず、スタジオ三昧の夏になりましたね、私たちにとっては。
中村:……覚えてませんね、夏を。
吉田:海にも行けませんでした、一度も。 ――じゃあ、この夏の一番の思い出というと、やっぱりスタジオで。
吉田:スタジオ。あと、夜スタジオから出たときの、むわーんと暑い……。
中村:ニューヨークの夏。 ――息をつく暇もなく夏も走ってこられて、秋には三作同時リリースが待っていますね。
中村:「きくきくセット」と「きくみるセット」っていう風になってます。何か、楽しいことをしたいなあと。「きくきくセット」と「きくみるセット」ですから、僕の苦手なカ行が全部入っていて(笑)。ドリカムを聴いたことがない人にも『JET!!!』と『SUNSHINE』を聴いてほしいと思ったのと。まあ、楽しいオマケが「きくきくセット」にも「きくみるセット」にも入ってるので、オマケ目的でもいいです(笑)。
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――『 (アマレット)』のDVDもリリースされますね。
中村:ドキュメンタリーもついてきます。これは森監督との、インタビューを中心に。まあ、地獄の14日間をですね……。
吉田:トントントン、と手早く見ていただくメイキングですね。まだ完成ではないですけど、今、完成へ向かっている途中です。
中村:いろいろと、背景がわかりますね。たとえばオープニングにこめた気持ちとか、吉田が手作りをしたギターがなぜ生まれたか、とか。監督のコダワリとか、オープニングのあの人形は何を意味していたかとか。全てそこで語られていますね。
吉田:そうそうそう。
中村:『 (アマレット)』の隠された部分を、いっぱい。
――それを見ないと、本編は理解できない部分もあったり?
吉田:更に理解が深まる、とかね。背景がわかると、きっとね。
中村:ストーリーとしては単純明快というか、シンプルなんですけど。その映像の凝り方とか、そういうのあるじゃないですか。それがわかりやすくインタビューされていると思います。
吉田:そうです。
――既に音楽というフィールドで100%の力を発揮されている中で、また違う種類の表現というものを体験されたわけですよね。
吉田:とはいえ、すごく特別な体験だったわけで。なので、嵐のようにやってきて嵐のように去っていった……。
中村:台風さんと一緒にね。
吉田:そう、だからあれから1年ですけど、まだ自分の中に自分が本当にやったこととして、近づいてこないというのはありますね。あれはあれで、すごく特別な場所にあって。普段の毎日で歌っている自分が、そこにまだ近づけない。それほど強烈だったんです、いろんなことが。
――音楽をやっている中で、自分に「表現が近づいてこない」という体験をされたことはありますか?
吉田:ない、ないですね。そういわれてみると。何でもかんでも、ライヴなりレコーディングなり、近づけていたし、近づいてくるんですよ、普通は。ホントに。不思議ですね。そこからまた何かが始まるのかもしれない。何なのだろう。
――それにしても、今回は3作品とも値段がすごく抑えてあって驚いたんですが、これはやはり一人でも多くの人に聴いてほしいという想いからなのでしょうか?
吉田:なんかね、今回すごくいろんな意味でチャレンジなんです。ほら、昔もアナログの時代からCDの時代に移行していったように、今はいろんな音楽の聴き方がもちろんあって。時代とともに音楽をやるものは、絶対にそれと一緒に歩んでいかなければならないと思うんだけど、やっぱり音楽を届けるという、ドリの中でのそっちの立場としては、その中でも何か楽しいことだったり、今まで誰もやっていないことだったりを、音楽を届けるためのいろんな手段の一つとして挑戦してみたい。何かきっかけになるようなアクションを、私たちが起こせたらいいし。音楽を仕事としている者として、いろんなことを私たちがやれたらいいな、って。
中村:ダウンロードの時代になっているんでね、そういう意味では楽曲を一曲一曲買って楽しんでくれたら僕らはすごく嬉しいし、それと同時にジャケットがあったり、いろんなオマケがついてたり、そういうのも楽しいかなっていうのもある。だから値段は出来るだけ抑えて、たとえば「きくきくセット」と「 SPECIAL COLLECTORS EDITION」(以下、「 SCE」)を買っても、従来だったら「 SCE」1枚分くらいの値段なんです。多分、お小遣いの中でゲットしてもらえるかな、と。やっぱり、『WINTER SONG』にしても『 (アマレット)』にしても、できるだけ多くの人に聴いたり見たりしてもらいたいというのもあり。だから、それで新曲のほうも楽しんでもらえたらいいなということで、スタッフと「できるだけ値段を下げてがんばろう」と。
――では新曲の『JET!!!』ですが、これは'05年版『うれしい!たのしい!大好き!』だという風に……。
吉田:マサさんがそう言うんですよ。
中村:久々にああいう感じの曲を、というか、まあロッテの映像も素晴らしいアスリート3人と吉田が映る、というアイデアがあって。オリンピックに向かって、アスリートの皆さんはその瞬間に向かって訓練しているわけだし。それを「がんばれよ」という言葉よりも、何か楽しい気分、わくわくするような気持ちを、JETな気分に乗せて(笑)。
――"JET"というのは、とてもジャストな言葉ですよね。これは、音から自然に浮かんできたんですか?
吉田:ある日突然、だよね。ある日突然。もう、本当に詩がほとんど来終わってて、いい感じできてたのに……最初、そのJETという言葉とは違うものが来てたんですよ。ほぼ出来ていて、フンフンと自分でカセットをかけながら歌ってみているときに「あれ、なんか今、フンフンフンフンJET!!って聞こえてるけどなんだろう」と思って(笑)。もう、ここから録りなおすのはすごいイヤだなあと(笑)。そう思ったんだけど、聴けば聴くほど「フンフンフンフンJET!!」って聞こえてくるんですよ。ああもうだめだ、これもうきちんと(やりなおさなきゃ)、はいはい、と思って(笑)。
中村:八割がた、作業は終わってたんですよね。JETが聞こえ始めて、俺に言ってきたよね、レコーディングの1日前くらいに。「ひょっとしたら、これは詩を全て変えなきゃならないかもしれない」と。
吉田:ついつい、ついつい。 |
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