disc-us vol.16 NEW SINGLE [MERRY-LIFE-GOES-ROUND / TRUE, BABY TRUE.] 2008.06.25 RELEASE!!


 3,2,1,0! もう一度、生まれよう。— そんな掛け声とともに、今、DREAMS COME TRUEが新しい一歩を踏み出していく。来年三月のデビュー20周年へ向けての第一歩が、この最新シングル『MERRY-LIFE-GOES-ROUND / TRUE, BABY TRUE.』に他ならない。

 思わず体を揺らしたくなるような、ぬくもりとすがすがしさが共存する"MERRY-LIFE-GOES-ROUND"、それからディスコのビートとアコースティック・サウンドが溶け合い爽快感を導く"TRUE, BABY TRUE."。中村正人さんによれば、そんな2曲を収録した本作を吉田美和さんは「ライフ・シングル」と呼んでいるのだそう。
「両方とも、(歌詩は)"ライフ"がキーワードになってる。だから、『もう一度、生まれよう。』というキーワードと"ライフ"っていうのは、イコールみたいな感じだと思うんですよね」(中村)

 確かに、ハート型の卵から何かが生まれようとしているジャケットからも、第一印象として誕生とはじまりが伝わってくる。そして、その予感が嬉しい確信に変わる、歌詩の言葉にじっくりと耳を傾けてみて欲しい。中村さんも、初めて聴いたときには涙が出たと話す。どれほど辛いことがあろうと……もう一度、生まれよう。それでも、人生は素敵なもの — そんなメッセージが、老若男女を問わず、わたしたち一人一人の背中をそっと押す優しさとして、伝わってくる。吉田さんが紡ぐそんな言葉を、中村さんは「主体が吉田さんにあるというよりも、吉田さんが言わなきゃならない、歌で伝えなきゃならないことを、世の中が引っ張っているような気がします」と、分析する。
「人間自身がいま、石器時代と同じくらいの大変革を迎えている時代だと思うんです。人間が道具を使い始めたのと同じように、インターネットを使ってこれだけ人の性格も変わり、生き方も変わり、何かにおびえ続け、誰かに見続けられ、その中で、圧倒的な孤独にさいなまれ。家族の関係が薄くなり、子供も親も、お互いを怖くなり……。そういう中で、みんなたぶん、聞きたい言葉がこういうことだと思うんです。吉田さんが今、発する言葉はつまり時代が求めるメッセージなんじゃないかな、って。この詩は、万が一聴いてくれた人には、必ず何かを残すと思います」(中村)

 実際に聴いたら、この中村さんの言葉が意味するところが、もっと分かってもらえるに違いない。しかも、問題意識を肩に力を入れて鳴らすのではなく、ハンドクラップや軽やかなビートを用いながらさらっと、初夏のドライブなんかにもぴったりの曲として仕上げてしまうあたりも、ドリカムらしくて素敵だ。

 ドリカムらしいといえば、来るべき20周年に関してもそうだ。中村さんは「トレンドがゼロなんです」という言葉で、未来へ向かおうとする今のポジティヴなニュートラル状態について説明する。
「20周年というものをどうとらえるかを自分の中で考えたとき、20という数字が、ゼロになっていくような感じがあるんです。人生って、難しいですよね。そう考えた時に、イニシャライズというか、前向きなゼロに自分を置くということが、大事なのかなって。自然とかもそうですよね。木は一度、葉を落してゼロになって、それで毎年毎年、芽をつけて、花を咲かせる。だけどその木は、苗木に戻ってるわけじゃないからね」

 そんなゼロへの、カウントダウン。そのスタートにふさわしい1枚が、ここに生まれた。

TEXT:NAMI SEZAWA

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